「手書き風の、自分だけのフォントを作りたい」「全く新しいタイプのクリエイティブなフォントを開発したい」「このままでは失われてしまう古代文字などをフォントとしてデジタル化したい」などいろいろ動機はあると思いますのでタイプ別に解説します。

▼手書き風のフォントを作りたい

ちょっと自分らしさを出した文字を使いたいだとか、年賀ハガキとかを書くときに手書き風の文字を使いたいといった場合が該当します。
こういった場合、個人的におすすめなのはソースネクストの「まるで手書き PLUS」です。
http://www.sourcenext.com/product/pc/etc/pc_etc_000105/?i=fude_top
通常、フォントは1文字1文字自分の手で作っていかないといけないものですが、このソフトを使うと200文字程度を書いて読みこませるだけで、個々人の書き方の癖を自動で取り込んでフォントを作ることができるので大変手軽です。

▼クリエイティブなフォントを作りたい

必要なのは以下の2点です。
1.根気
2.フォント制作用のソフト

自分でゼロからフォントを制作する場合は、かなりの根気が必要になると思ってください。
まず1文字1文字手で書いたものをスキャンします。次に、スキャン時に入り込んでしまった消しゴムのカス等の映り込みを丁寧に消して綺麗にした後、フォント制作用のソフトに読み込んでやっと完成です。

アルファベット26文字しかない英語フォントはともかく、ひらがな・カタカナ・漢字をカバーする必要のある日本語フォントはとてつもない根気が必要になるので、チャレンジする方は長期戦覚悟で臨んでください。

なおフォント制作用のソフトでオススメなのは「TTEdit」です。
http://opentype.jp/ttedit.htm
シェアウェアですが、3分に1回確認ウインドウが出るのさえ我慢すれば無料で使うことも可能。

▼古代文字などをフォント化したい

こういった場合は、まず「フォント化が適切なのか」ということを考えてみましょう。
そもそもフォントというのは「現在使われている文字」をどのような形で表示するかということを定義するものなので、現存する文字と対応しない文字はフォントを作ることができません。
例えば自分で全く新しい漢字を開発してそれをフォントにする場合、「既存のどの文字に対応させるのか?」ということを考えなくてはいけなくなるわけです。

そうすると、フォントを作る側としてもいろいろ頭を悩ませることになりますし、そのフォントを使う側は文字の対応が分からなくてもっと混乱することが予想されます。
最悪、「フォント化したせいで混乱した結果、普及しなかった」というケースも考えられるので、現存文字との対応が難しい場合はフォントではなく単純に画像などにして配布するのが吉と言えそうです。